プロフィール

  • 坂原弘康
    (神社仏閣専門家 大仏専門家)


    群馬県高崎市出身(現在東京都在住)。
    「神社仏閣専門家」「大仏専門家」として、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など各メディアで活動。
    著書に日本初の大仏専門書『大仏をめぐろう』。


    メディアへの出演および取材協力、商業誌への執筆および取材協力など、各種仕事のお問い合わせは「依頼内容」「依頼料」を必ず明記の上、ご連絡をお願いいたします。
    (各種ご依頼は全て「有料」にて承ります)

    仕事のご依頼はこちらから


    ・坂原弘康Twitter
    ・坂原弘康Facebookページ
無料ブログはココログ

« 坂原弘康の『仏像のミカタ』 「あの世っていったいどんなところ?“地獄極楽めぐり”」ご来場御礼 | トップページ | 『車内泊マガジン Vol.2』 歴史と伝説を学ぶ!現代版“立体絵解き”特集 »

2012年4月27日 (金)

【大仏巡礼】日本全国“大仏頭”特集

今回のテーマは頭部のみの大仏。
名付けて『大仏頭』(「だいぶっとう」と読んでください。大きな仏頭の意)特集をお送りします。

 

Fukusenji01

Fukusenji02

Fukusenji03

湯河原温泉・福泉寺大仏
ご覧の通り、現在は肩から上のみの姿で通称“首大仏”として親しまれている。頭部のみで2メートル以上の大きさ。

まるで生きているかのような艶やかな眼差し。その秘密はこちらの大仏、なんと陶器で出来ているのです。
尾張藩主徳川光友の命により、尾張藩に仕えていた作陶家・陳元贇が瀬戸の土を用いて製作したもので、建立の由来はなかなか凄いエピソードが伝わっており、平民の出であった光友の母親が「尾張徳川家の世継ぎを平民の身分の私の股から産むのは恐れ多い」と断腹して出産、その菩提を弔うために建立したものとのこと。
そのエピソードの真偽はわからないが、尾張藩繁栄の歴史の中で影となって尽くした母親のため、祈りをこめて建立したのは事実なのだろう。

その後縁あって名古屋城にあったこちらの大仏の頭部のみが50年ほど前に福泉寺に寄進されて安置され、今も胴部はどこかに埋まっているとか。

ちなみに湯河原温泉街にありながら、所在地は静岡県熱海市という立地もなんだか不思議な大仏様。
これ何かトリックに使えたりしませんかね? 西村先生!?(※近くに西村京太郎記念館もあり)

 

Tokyo01

ueno03

上野大仏。なんと上野公園にも大仏様がいらっしゃいます。
実は上野公園は、徳川家の菩提寺・寛永寺の境内地であり、その一角に大仏様が建立されていました。そして現在も上野公園にいらっしゃるのです。

ただし顔だけの不思議な姿で…。

これはいったいどういうことかというと、元々は全高6メートルを誇る普通の座像の大仏だったのですが、関東大震災によって頭部が落ちてしまい、その後も戦時中に顔部分のみを残して供出されてしまったとのことで、現在はこのような姿になってしまったというわけ。

しかし現在ではこの姿と由来から転じて、「これ以上落ちようがない」ということで「合格大仏」として受験生の守り仏として人気を集めています。

 

Kinki10

和歌山県和歌山市の無量光寺にも頭部だけの大仏がいらっしゃいます。

こちらも火災によって焼けてしまった銅製の仏像の焼け残った銅を集めて作られた大仏の頭部で、こちらも頭に関する願い事なら何でも叶えてくれる大仏様として受験生の人気を集めているとのこと。

このように時代も変われば、口コミで新たなご利益も誕生する。
これは今も人々の心に神仏が生きている証拠。神社仏閣の魅力の一つです。

 

ところでこれらの大仏以外にも全国各地のお寺で頭のみの「仏頭」をよく見かけますが、何で頭だけが残されているのでしょうか。様々な理由があると思いますが、やはりお堂が火災などの危機に見舞われた時、仏像の大きな体を運び出すことは出来ないが、せめて頭部だけでも救いたいということで、切り離して運び出したとのこと。
残念ながら資金難などの理由で、再建されることなく頭のみの姿であることも多いのですが、その姿からは大切な仏さまを守ろうとした人々の熱い魂をひしひしと感じます。

 

続いては別の理由で現在頭部だけの『大仏頭』の皆様をご紹介。

別の理由とはいったい何か?
それは現在建立途中の大仏様。
貴重な大仏の製作過程を見ることができる、まさに『サグラダ・ファミリア』にも匹敵する日本が誇る大プロジェクトなのです。

Hanibe01

Hanibe02

石川県小松市のハニベ巌窟院・ハニベ大仏
現在院主さんによって、大仏が建立中。現在は肩の部分まで完成しており、その部分だけで15メートル(参考 奈良の大仏は約18メートル)。
最終的には高さ33メートルの座像としては日本最大級の大仏になるとのこと。

Futendo01

Futendo02

Futendo03

愛知県豊田市の風天洞・十一面観音
こちらも住職さんによって、大観音が建立中。完成すると高さ33メートルの日本一の観音様になるとのこと(石仏としては、かな?)。

どちらのお寺も院主さん、住職さんが自ら腕をふるって作っているのがポイント
その分、製作を開始してから長い時間が経過してしまっていますが、その熱い信念によっていつか夢の大仏・大観音の姿が完成する日を楽しみにしています。

 

 

大仏様、巨神様めぐりの参考に
日本初の大仏専門書 『大仏をめぐろう』 (文・写真 坂原弘康)

 

「神社仏閣の歴史や参拝方法」「仏像の鑑賞方法」「〇○(縁結び、金運、健康、学業など)に御利益のある神社仏閣」など、神社仏閣に関する仕事のご依頼お待ちしています。

メディアへの出演および取材協力、商業誌への執筆および取材協力など、各種仕事のお問い合わせ「依頼内容」「依頼料」を必ず明記の上、ご連絡をお願いいたします。
(各種ご依頼は全て「有料」にて承ります

仕事のご依頼はこちらから。

« 坂原弘康の『仏像のミカタ』 「あの世っていったいどんなところ?“地獄極楽めぐり”」ご来場御礼 | トップページ | 『車内泊マガジン Vol.2』 歴史と伝説を学ぶ!現代版“立体絵解き”特集 »