プロフィール

  • 坂原弘康
    (神社仏閣専門家)


    「神社仏閣専門家」として、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など、各メディアで活動。
    著書に日本初の大仏専門書『大仏をめぐろう』。


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2012年9月 1日 (土)

脚折雨乞(埼玉県鶴ヶ島市)

皆さーん、2012年の夏休みはいかがでしたか。
今年は四年に一度のオリンピック開催年、連日繰り広げられた熱いドラマに大興奮の日々を過ごした方も多いかと思います。

ところで同じく四年に一度、埼玉県鶴ヶ島市で行われるもう一つの熱い行事をご存知でしょうか。
その名は「脚折(すねおり)雨乞」

これがもうオリンピックに負けじ劣らじ、大、大、大興奮の祭典なのです!

 

脚折雨乞とは鶴ヶ島の脚折地区に江戸時代より伝わり、巨大な「龍蛇」を作って雨乞いを祈願するというもの。

その龍蛇というのがこちら。

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ギャオ―――――ッ! 

で、出た―――!龍蛇!

 

長さ36メートル、重さ約3トン、頭の高さ4.5メートル、胴の太さ6メートル、開いた口の直径1.6メートルと、予想を上回るド迫力スケール。

龍蛇は毎回脚折地区の人々による手作りで、その素材は、竹、麦わら、草といったエコ満点なもの。
まず竹で全体の骨格を作り、麦わらで肉付けをし(使用する竹80本、麦わら570束)、竹細工で作られた目や宝珠、わら細工で作られた耳などのパーツを取り付け、全体を熊笹や棕櫚の葉などで飾り付けていきます。

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まつ毛がキュート。

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耳はわら細工。

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ギザギザの歯がワイルド。金歯がキラーン。

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尾の先には長い剣が付けられています。

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口の中にはお札が。こちらは群馬県板倉町の雷電神社のもの。
元々脚折の雷電池(かんだちがいけ)に大蛇が住んでいて、その大蛇に雨乞祈願すると雨を降らせてくれたのだが、池を縮めて田んぼを作ってしまったところ、板倉の雷電神社の池に移ってしまったそうで、現在では祭りの前に雷電神社の池より御神水を頂きにいき、それを雷電池に注いで雨乞祈願をするとのこと。
脚折雨乞と雷電神社にそんな接点があったとは。群馬出身者としては、なんだかより親近感がわいてきますね。

 

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出発点の白鬚神社にて入魂の儀が執り行われると、龍蛇は「龍神」へと変身する。
担ぎ手の皆さんがぐいっと龍神様を持ち上げ、ゆさゆさとその巨体を揺るがしながら2キロメートル先離れた雷電池目指しての渡御が始まった。総勢300人による大行進。
先程まではただのオブジェだった龍蛇に魂が吹き込まれ、まさに全身から生気がみなぎっている。

龍神様が舞い降りた!

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ドドドドドッ!

町を縦横無尽に駆ける龍神様。もう迫力満点。

 

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一方、到着地の雷電池では龍神様の到着を待つ人々で大賑わい。
脚折雨乞ゆかりのご当地キャラクター「つるゴン」(鶴ヶ島の「つる」+ドラゴンの「ゴン」らしい)の特別住民票交付式などのイベントが行われていた。このつるゴン、地元の子供たちに大人気のようで、式典が終わって帰ろうとしたところ、子供たちに囲まれてもみくちゃに。
この日はピーカンの猛暑日。司会のお姉さんが「みんなー、お願いだからつるゴンを早く帰らせてあげてね!大人の方はわかってますよね!」と必死に連呼していました。

 

さてついに雷電池に龍神様到着。

ギャオ――――ッ!

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そしていよいよ「龍神池入り」
雷電社にてお祓いをし、雷電池に御神水が注がれると、龍神様の巨体が雷電池の中へと入っていく。

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ドドドドドッ……、

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ド―――――――ン!

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「あーめーふーれーたーんじゃく、こーこにかーかれくーろくも」

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「あーめーふーれーたーんじゃく、こーこにかーかれくーろくも」

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「あーめーふーれーたーんじゃく、こーこにかーかれくーろくも」

雨乞祈願の言葉を唱えながら、龍神様が池の中をぐるぐると泳ぎ回る。
どことなく龍神様も笑顔に見えて、なんだかとっても気持よさそう。担ぎ手の皆さんはほんと大変でしょうけど…。

 

池を何周かすると、やがて龍神様は歩みを止めて、一瞬の静寂に包まれます。
そこに尾の先に付いていたあの長い剣が登場。

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龍神様の横で剣をふるう。どうやら龍神様の魂を天に戻す儀式が始まったようです。

すると…、

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ダダダダッ!!

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ドカッ!バキッ!

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「目玉~~~ッ!」「キバ~~~ッ!」

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一瞬にして龍蛇解体……。

また自然へと帰っていきました。もう最後まで気の抜けないお祭り。

ちなみに次の日は雨降りました。
効果覿面!ス、ス、スゴすぎる―――!

 

感動を、感動を、感動を本当にありがとう!
また四年後、お会いできるのを楽しみにしています。

……いっそのこと、鶴ヶ島でオリンピックやったらどうでしょうかね。もちろん開会式にも登場ってことで!

 

 

こんなグッズもありました。
ご当地目玉おやじ鶴ヶ島バージョン「ゲゲゲの雨乞龍神おやじ」!

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(2012年8月)

 

 

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